家族葬の費用は誰が払う?喪主が葬儀代を払う? - 家族葬専門セレモニー心

家族葬の費用は誰が払う?喪主が葬儀代を払う?

2024年5月29日 
2024年5月29日

家族葬の費用負担について悩んでいませんか?一般的には喪主が支払うことが多いですが、実は様々なケースがあります。

費用負担の基本ルールから、施主が支払うケース、親の遺産で支払うケース、相続人で分担するケースまで、家族葬の費用に関する重要なポイントを詳しく解説します。

また、費用を支払う前に確認すべき遺言書や生前契約、遺言信託についても触れています。家族葬の円滑な進行と、適切な費用負担のために、ぜひ参考にしてください。

家族葬の費用は誰が払う?

通常、家族葬の費用は喪主が負担するのが一般的です。喪主は葬儀の準備や進行、寺院との連絡など、葬儀全般を取り仕切る重要な役割を担っています。葬儀費用の細部まで把握していることが多いため、喪主が支払いを行うケースが多く見られます。

ただし、法律上では喪主が必ず葬儀費用を支払わなければならないという規定はありません。喪主が全額を負担するのが難しい場合には、「施主」と呼ばれる葬儀の世話役を立てて、代わりに支払ってもらうこともあります。

施主は必ずしも家族である必要はありません。

<喪主の決め方

喪主の決定には、まず故人の遺言の有無を確認します。遺言がある場合は、その内容に基づいて喪主を決めるのが一般的です。遺言がない場合は、故人の配偶者が喪主を務めるのが慣習となっています。

しかし、配偶者が高齢や病気などの理由で喪主の役割を果たせない場合は、血縁関係の中から喪主を選ぶことになります。

その際は、続柄の上位者から順に決めるのが望ましいとされています。優先順位は、長男、次男以降の男子、長女、次女以降の女子の順番です。

血縁者がいない場合は、友人や知人に喪主を依頼することもありますが、この場合は「喪主」ではなく「友人代表」などと呼ばれるのが一般的です。

喪主以外が家族葬の費用を支払うケース

喪主以外が家族葬の費用を支払うケースもあります。

・施主が支払うケース
・親の遺産で支払うケース
・相続人で分担して支払うケース

それぞれ解説します。

施主が支払うケース

喪主が葬儀費用の全額を負担することが難しい場合、施主(せしゅ)が費用を支払うこともあります。施主は、葬儀費用の支払いを主な役割としつつ、喪主と共に葬儀の取り仕切りを行う立場です。

施主は、必ずしも故人と血縁関係がある必要はありません。喪主が若年であったり、高齢で費用負担が困難な場合などに、喪主と施主が分かれるケースがあります。例えば、長男や長女が喪主を務め、配偶者が施主を務めるような場合もあるでしょう。

また、喪主が何らかの事情により、喪主としての役割を十分に果たせない場合にも、施主が立てられることが多いです。この場合、施主は喪主とほぼ同等の役割を担うことになります。

施主を立てることで、喪主の負担を軽減し、円滑な葬儀の進行を図ることができます。ただし、施主を立てる場合は、事前に役割分担や費用負担について、関係者間で十分に話し合っておくことが大切です。

親の遺産で支払うケース

喪主や施主が自費で葬儀費用を負担するのが一般的ですが、親の遺産(相続財産)から支払われるケースもあります。ただし、故人の口座は金融機関が死亡を確認した時点で凍結されるため、注意が必要です。

相続財産からの仮払い制度を利用することも可能ですが、手続きに時間がかかるため、支払い猶予がない場合は現実的ではないかもしれません。

そこで、暗証番号がわかる場合は、他の相続人の同意を得た上で、口座が凍結される前に故人のキャッシュカードを使って現金を引き出し、葬儀費用の支払いに充てるケースもあるようです。

また、故人が生前に葬儀費用を配偶者や子ども、世話になっている人に預け、必要な時に使ってもらうよう渡していることもあります。さらに、生前に葬儀社の積立プランを利用して、葬儀費用の支払いを済ませているケースもあるでしょう。

相続人で分担して支払うケース

故人に複数の相続人がいる場合、葬儀費用を分担して支払うことがあります。喪主が葬儀費用の全額を負担しなければならない決まりはないため、相続人間で十分に話し合い、一人に負担が集中しないように支払いを分担するのも一つの方法です。

例えば、親の葬儀費用を相続人である複数の子どもで分担するケースがあります。これは、故人の配偶者がすでに亡くなっていたり、兄弟姉妹で費用負担をする場合に多く見られます。分担の方法は、均等に負担する場合と、各人の事情に応じて負担割合を変える場合の2つに大別できます。

均等に負担する場合は、相続人全員が同じ金額を支払うため、話し合いがスムーズに進み、納得して支払いができるでしょう。一方、負担割合を変える場合は、各人の年齢や収入などを考慮して決定します。例えば、長男が家庭を持っており、次男と三男が独身の場合、長男の負担割合を少なくし、次男と三男が同等の割合で負担するといった方法があります。

家族葬の費用を支払う前に確認すべき内容

葬儀費用の支払いを行う前に、故人の遺志を確認することが重要です。遺言書や生前契約、遺言信託などを通じて、故人が葬儀費用の負担方法について指示を残している場合があるためです。以下では、確認すべき内容について詳しく見ていきましょう。

遺言書

故人が遺言書を残している場合、相続財産の処分方法は遺言の内容が優先されます。遺族が勝手に遺言書を開封することは法律で禁じられているため、家庭裁判所に提出し、内容の検認を請求する必要があります。遺言書の指示に従わずに相続財産を運用すると、違法行為となる可能性があるので注意が必要です。

故人との契約内容

故人が生前に葬儀社と「生前契約」を結んでいる場合があります。これは、葬儀の内容や支払い方法をあらかじめ決定しておくもので、相続財産からの支払いが指定されていることもあります。生前契約を無視して別の葬儀社に依頼すると、契約不履行となるだけでなく、故人の意思に反することになります。

『遺言信託』(遺言代理信託)

故人が遺言信託を利用していた場合、信託銀行や信託会社に遺言書の作成・保管・執行が委ねられています。遺言信託では、公正証書遺言が作成され、家庭裁判所の検認を経ずに遺言が執行されます。故人がこのサービスを利用していた場合、生前に家族にその旨を伝えていることが多いため、確認しておくことが大切です。

葬儀費用の支払いを行う前に、これらの点を確認することで、故人の遺志を尊重しつつ、円滑に手続きを進めることができるでしょう。

家族葬の費用相場

家族葬の費用相場は、葬儀会社の契約内容などにより異なりますが、一般的に100~150万円程度とされています。

家族葬の費用は、儀式費用、飲食接待費、宗教者への費用など、いくつかの項目に分けられます。以下では、それぞれの内訳について詳しく見ていきましょう。

儀式費⽤

儀式費用には、家族葬式場の利用費用、祭壇、遺影費用、スタッフの人件費など、お通夜や葬儀に関わる費用が含まれます。

ご遺体の搬送、安置費用、棺や骨壺の種類、式場の広さ、出棺車両、火葬料などによって価格が変動します。運営スタッフの人件費は、参列者の人数に応じて変わる場合があります。

飲食接待費

飲食接待費は、精進落としや返礼品など、参列者をもてなすために必要な費用です。

参列者の人数に応じて金額が変動するため、家族葬の際に負担を軽減できる主な項目の一つです。内訳には、精進落とし費用、配膳人費用、会葬御礼品費用、香典返し費用などがあります。提供する料理のグレードや参列者の人数によって総額が増減する点に注意が必要です。

宗教者への費用

宗教者への費用は、僧侶へのお布施や交通費としてのお車代などを指します。家族葬でも、これらの費用は発生します。

お布施の金額は寺院によって異なり、送迎の車を手配する場合はお車代が不要になります。また、僧侶が会食に同席しない場合は御膳料がかからないこともあります。

関連記事:家族葬の平均費用はいくら?内訳と節約のコツを徹底解説
関連記事:家族葬の費用を安くする9つの方法を紹介

まとめ

家族葬の費用負担については、一般的には喪主が支払うことが多いですが、様々なケースが存在します。施主が支払う場合や、親の遺産で賄うこともあれば、相続人で分担することもあります。

費用を支払う前には、遺言書や生前契約、遺言信託の有無を確認することが重要です。また、家族葬の費用相場は100~150万円程度で、儀式費用、飲食接待費、宗教者への費用などに分けられます。

円滑な家族葬の進行と適切な費用負担のためには、関係者間で十分な話し合いを行い、故人の意思を尊重しつつ、参列者への配慮も忘れないことが大切です。

投稿者プロフィール

岡 正伸
岡 正伸
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