家族葬と密葬の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説
2024年3月27日
大切な家族を亡くした時、どのような葬儀を行うべきか悩むことがあります。
近年、家族葬や密葬という言葉をよく耳にしますが、その違いをご存知でしょうか?
家族葬と密葬は、参列者の範囲や葬儀の規模、費用などで大きな違いがあります。
それぞれのメリットとデメリットを理解することで、故人に合った葬儀を選択することができます。
本記事では、家族葬と密葬の違いを詳しく解説し、それぞれの特徴を踏まえた選び方のポイントをお伝えします。
大切な方との最後のお別れの場となる葬儀、その形式選びに迷ったら、ぜひ本記事を参考にしてください。
家族葬と密葬の違い
まず、家族葬と密葬の違いを紹介します。
家族葬とは
家族葬とは、近親者のみで執り行う葬儀のことをいいます。
一般的な葬儀と比べ、参列者の範囲が限定されているのが特徴です。
家族葬を選ぶ理由は、故人や遺族の希望に沿った、プライベートな雰囲気での葬儀を行うためです。
例えば、身内だけで故人を偲び、思い出話に花を咲かせることができます。
ただし、家族葬では香典などの相互扶助が少ないため、費用負担が大きくなる傾向があります。
家族葬は、故人との最後のお別れを近しい人々と過ごしたい場合に適した葬儀形式だといえます。
密葬とは
密葬とは、故人の家族や親族など、ごく近い関係者のみで行う葬儀を指します。
通常、密葬の後には、あらためて本葬やお別れの会が開かれます。
密葬を行う理由は、公的な立場にある方や著名人の葬儀では、多数の参列者への対応に追われ、ゆっくりと故人との最後の時間を過ごせないことが予想されるためです。
例えば、政治家や有名企業の経営者の葬儀では、マスコミや一般の方々の参列が予想され、遺族は対応に追われてしまいます。
そのような場合、一旦は近親者のみで密葬を行い、後日改めて本葬を行うことで、遺族は故人とのお別れに集中することができるのです。
つまり、密葬は公的な立場にある故人の遺族が、静かに故人を偲ぶために行う葬儀形式だと言えます。
家族葬と密葬のメリットとデメリット
次に、家族葬と密葬のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
家族葬のメリット
家族葬の最大のメリットは、葬儀費用を抑えられることです。
参列者が限定されるため、会場や料理、返礼品などの費用を最小限に抑えることができるからです。
例えば、大規模な葬儀場ではなく、自宅や小さな式場で行うことで、会場費用を節約できます。
また、家族葬では、故人とのお別れの時間を十分に取ることができます。
一般的な葬儀では、多くの参列者への対応に追われ、ゆっくりと故人を偲ぶ時間が限られてしまいますが、家族葬では、身内だけで故人を偲び、思い出を語り合うことができます。
家族葬は、費用面でもメリットがあり、故人とのお別れに十分な時間を割くことができる葬儀形式だと言えます。
家族葬のデメリット
家族葬のデメリットは、参列者が限定されることです。
故人の友人や関係者など、幅広い人々とのお別れの機会が少なくなるからです。
例えば、故人が生前に交流のあった職場の同僚や、趣味の仲間などは、家族葬に参列できない場合があります。
また、家族葬では、社会的な手続きが別途必要になることがあります。
一般的な葬儀では、参列者が多いため、葬儀の中で喪主挨拶や弔電の紹介などを行いますが、家族葬では、それらを別の機会に行う必要があります。
密葬のメリット
密葬の最大のメリットは、近親者のみで故人とゆっくりお別れができることです。
参列者が限定されるため、ゆったりとした雰囲気で葬儀を進めることができるからです。
例えば、一般的な葬儀では、多くの参列者への対応に追われ、慌ただしい雰囲気になりがちですが、密葬では、近親者のみで静かに故人を偲ぶことができます。
また、密葬の後に本葬やお別れの会を行う場合、準備のための時間的余裕が生まれることもメリットの一つです。
著名人や社会的地位の高い方の場合、訃報が公になると混乱が予想されるため、密葬を選択することで、訃報が公になる前に近親者でのお別れを済ませることができます。
密葬のデメリット
密葬の主なデメリットは、葬儀の費用や準備の負担が大きくなることです。
密葬と本葬の2回に分けて葬儀を行うため、それぞれの準備や費用が必要になるからです。
例えば、密葬と本葬で別々の会場を手配したり、返礼品を用意したりする必要があり、費用がかさむ場合があります。
また、密葬と本葬の間隔が短い場合、遺族は精神的にも身体的にも大きな負担を感じることがあります。
短期間で2回の葬儀を行うことで、故人との別れを繰り返し経験することになり、心理的な影響が大きくなる可能性があります。
家族葬・密葬と一般葬の違い
家族葬・密葬と一般葬の最も大きな違いは、葬儀に参列する人の範囲です。
一般葬では故人の交友関係に応じて幅広く訃報を伝える必要があるのに対し、家族葬・密葬では近親者や親しい関係者のみに連絡をすればよいからです。
例えば、一般葬では新聞の死亡欄に掲載するなど、不特定多数の人に訃報を伝えるための準備が必要ですが、家族葬・密葬ではそのような手間は不要です。
そのため、家族葬・密葬は一般葬に比べて事前準備や当日の対応にかかる負担が少なく、遺族は故人とのお別れに集中できるというメリットがあります。
家族葬と密葬の違い
家族葬と密葬の違いを以下3つの観点から解説します。
- ・参列者の範囲
- ・葬儀の規模
- ・費用
参列者の範囲
家族葬と密葬の主な違いは、参列者の範囲の広さです。
家族葬では近親者までが参列するのに対し、密葬では家族や親族のみに限定されるからです。
例えば、家族葬では故人の兄弟姉妹やその配偶者、親しい友人などが参列することがありますが、密葬ではそれらの人々は対象外となります。
つまり、密葬は家族葬よりもさらに参列者の範囲が狭く、故人の家族や親族のみで行われる極めてプライベートな葬儀だと言えます。
葬儀の規模
家族葬と密葬のもう一つの大きな違いは、葬儀の規模です。
家族葬が近親者を含む小規模な葬儀であるのに対し、密葬は家族や親族のみで行う極小規模な葬儀だからです。
例えば、家族葬では数十人程度の参列者が想定されますが、密葬ではその半数以下の人数になることが一般的です。
また、家族葬では通夜や告別式、火葬など一連の葬儀の流れを行うことが多いですが、密葬では簡素化されたプログラムで行われることが多くあります。
つまり、密葬は家族葬と比べて、参列者数や葬儀の内容がより限定的で小規模な葬儀形式だと言えます。
費用
家族葬と密葬の違いは、葬儀にかかる費用にも表れます。
家族葬では比較的費用を抑えられるのに対し、密葬ではさらに最小限の費用で済むからです。
例えば、家族葬では会場や料理、返礼品などにある程度の費用をかけることが一般的ですが、密葬ではそれらを最小限に抑えることが可能です。
また、密葬では参列者が限定されるため、会場のスペースや料理の量を少なくすることができ、結果的に費用を大幅に節約できます。
つまり、密葬は家族葬と比べて、葬儀にかける費用をさらに最小限に抑えることができる葬儀形式だと言えます。
密葬を行う際の注意点
最後に、密葬を行う際の注意点を紹介します。
- ・親族に密葬の意向を伝える
- ・外部に密葬の情報が漏れないようにする
- ・菩提寺に相談する
親族に密葬の意向を伝える
密葬を行う際は、親族に密葬の意向を事前に伝えておくことが重要です。
密葬では訃報を伏せておくのが基本であり、親族間で情報共有が不十分だと後にトラブルが発生する可能性があるからです。
例えば、密葬の意向を知らない親族が、訃報を外部に漏らしてしまうケースがあります。そうなると、せっかくの密葬の意味が失われてしまいます。
密葬を行う際は、事前に親族に密葬と本葬に分けて行うことを説明し、理解を得ておくことが大切です。
また、訃報を外部に漏らさないよう、改めて口頭や書面で伝えておくことも必要でしょう。
外部に密葬の情報が漏れないようにする
密葬を行う際は、外部に密葬の情報が漏れないよう細心の注意を払う必要があります。
訃報や密葬の情報が広く知られてしまうと、多くの人から連絡や弔問を受けることになり、遺族の負担が大きくなるからです。
例えば、故人が有名人や交友関係が広い人の場合、一人ひとりに対応するだけでも大変な労力を要します。
また、近隣住民にも知られないようにする必要があります。
自宅で遺体を安置すると、訃報が漏れる可能性が高くなります。
密葬を行う場合は、自宅以外の場所で遺体を安置することが賢明です。
つまり、密葬の情報管理は非常に重要であり、外部への情報漏えいを防ぐために、遺族や関係者は細心の注意を払わなければならないのです。
菩提寺に相談する
密葬を行う際は、菩提寺に事前に相談しておくことが重要です。
菩提寺との関係性を良好に保つためには、葬儀の方針について理解を得ておく必要があるからです。
例えば、菩提寺に伝えずに火葬のみを行ったり、本葬だけを依頼したりすると、寺側に不信感を与えかねません。
それにより、今後の付き合いにも影響が出る可能性があります。
密葬と本葬に分ける理由を丁寧に説明し、菩提寺の了承を得ておくことが賢明です。
寺側も事情を理解してくれれば、スムーズに葬儀を進めることができるでしょう。
まとめ
家族葬と密葬は、参列者の範囲や葬儀の規模、費用などに違いがあります。
家族葬は近親者までを対象とした小規模な葬儀で、アットホームな雰囲気でゆっくりと故人を偲ぶことができるのがメリットです。
一方、密葬は家族や親族のみで行う極めてプライベートな葬儀で、費用を最小限に抑えられるメリットがあります。
ただし、密葬では参列者が限定されるため、それぞれの立場に応じた配慮が必要です。
また、密葬を行う際は、親族への事前説明や情報管理、菩提寺との相談など、注意すべき点もあります。
家族葬と密葬、それぞれのメリットとデメリットを理解し、故人や遺族の意向に沿った葬儀形式を選ぶことが大切です。
投稿者プロフィール
- セレモニー心は家族葬専門の葬儀社として、皆様の葬儀に対する不安や悲しみに寄り添って参りました。近年、少子高齢化や価値観の多様化により葬儀社に求められることは大きく変わろうとしています。家族葬専門「セレモニー心では、お客様目線を第一に考え、地味でもなく、派手でもなく「ちょうどいい」と感じていただける空間をご提供し、温かいご家族の時間をお過ごしいただきたいと心から願っております。
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